学校長あいさつ

 県立篠山鳳鳴高等学校同窓会の皆様、はじめまして。創立149年の歴史と伝統のある本校に着任させていただいたことは、この上ない喜びを感じるとともに、その重責に身の引き締まる思いです。微力ではございますが、教職員とともに、時代の流れ、世界の流れを的確に捉えつつ、すべての生徒が成長するために、全力を尽くす所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 同窓生の皆様には、本校教育活動の充実のために、様々な形でのご支援を賜っておりますことに、心から感謝を申し上げます。
さて、同窓生の皆様には今の鳳鳴はどのように映っていますか。学校は現在、1学年4クラス、全校生徒数が388名の規模です。私が本校で数学教員をしていた30年前は、1学年8クラスでしたのでちょうど半分の生徒数です。皆さんの“鳳鳴”と比べても様子が違うと感じられるかもわかりません。生徒の様子を見ていると、例えば、今は6月の文化祭準備に取り組んでいますが、良い文化祭にするために一人一人の生徒が主体的に活発に活動しています。また朝の登校時でも明るくあいさつする生徒が多く、始業ギリギリに鳳鳴坂を駆け上がってくる生徒はほとんど見かけません。昼時は校舎外のベンチやスタンドで楽しく食事している様子などから、私の高校時代、教員時代と比べても生徒の明るさや素直さに変わりはなく、さらに言うと昔よりも高校生活を楽しんでいる生徒が多いように見受けられ、本質は何も変わっていないと感じています。

 一方で違いもあります。それは鳳鳴の教育です。不確実で混沌とした時代に生きていく生徒たちに必要な力は、簡単に言うと知識を覚える力ではなく知識を活用する力です。もう少し言うと、個別にあるものを組み合わせるなどして、新しい価値を創造する力です。このような力は教科の学習だけでは限界があり、教科の枠を超えテーマを設定して問題解決策を考えていく活動が必要になります。そのためには我々教員も新たな指導方法を身につけなければなりません。さらには、学びを社会問題に広げるにあたっては、地域や企業、大学、専門機関など、教員とは違う方々の力が必要になります。つまり新たな鳳鳴を作り出すためには同窓生の皆様のお力が必要となります。改めまして、これまで以上に母校へ関わっていただきますようお願い申し上げます。
また、令和8年度には本校は県下のどの県立高校より早く創立150年を迎えます。この機会を通じて未来の鳳鳴高校のありようを内外に示していきたいと思っています。

 最後に、鳳鳴が生徒の新たな可能性を伸ばす場となりますよう努めてまいりますので、同窓生の皆様には、引き続き温かいご支援をいただきますようよろしくお願い申し上げます。