挑戦すれば花開く

　37年間の教職を終えて、振り返ってみると出会いと挑戦の繰り返しでした。教職の出発は、大学３回生のとき、職業指導学のゼミで職業選択テストを受けた結果、教授から「君の天職は教師だ」と頭の片隅にもなかった職業を伝えられ、教職の道への挑戦が始まりました。
　新採用で丹南中学校に赴任し、ソフトボール部の顧問となりました。丹後道彦先生の指導を仰ぎ、県大会優勝を目標に挑戦がはじまりました。平日の朝と放課後の練習はもちろんのこと、土日は練習試合、夏休みは遠征と合宿、盆も正月も返上で部活動に打ち込みました。その甲斐あって、第48回夏季総体で初めて県の優勝旗を丹有地区に持ち帰ることができました。篠山中時代での県新人大会二連覇をはじめ、丹南中時代を合わせると８度の県大会を制覇しました。また、オール兵庫を率いて全国８位の成績を残すことができました。
　もう一つの挑戦は、海外にある日本人学校へ赴任することでした。元教育長の谷口哲先生の体験談を拝聴し、挑戦を決めました。最初の赴任は、インドネシアのスラバヤ日本人学校でした。メイドや運転手を雇う生活など、初めての事ばかりで毎日がとても新鮮でした。２回目の赴任は、アメリカのシアトル日本語補習校でした。現地校は英語で、補習校は日本語で学ぶバイリンガルな子供たちの姿に感銘をうけました。
　そして現在は、文科省に委嘱され、アメリカのフロリダ州オーランド補習校に校長として赴任しています。
　人生の節目で素晴らしい方々とお会いできた幸運と、挑戦を応援してくれた家族や支えて下さった方々に感謝と敬意を表し、さらに花を咲かすため、私の挑戦は続きます。

オーランド補習校 校長　中野龍文(高32回)